糖質制限ダイエットのやり方
糖質制限ダイエット。その原理とは、白砂糖、精製された小麦粉製品(パン、麺類、お菓子)や白米などの、エネルギーとして消耗の早い(≒GI値の高い)糖質の摂取を控え、比較的持続性の高い食事(≒GI値の低い)を中心に摂ることで、少食で賄えるようにすることにあります。糖質制限食の本来の目的
ただし糖質制限食にはその先があり、 糖質制限で腹6分目をキープできるようになると、 適度な空腹状態によって「サーチュイン遺伝子」と呼ばれる長寿遺伝子が目覚めます。 それによって老化が抑制され、より若々しい状態で長生きできるようになる。糖質制限食は老化を抑制し寿命を伸ばすことこそが本来の目的であり、酵素ダイエットと並ぶアンチエイジング食事法の一つです。 その両方の条件を満たすメニューが、発酵食品を中心とした昔ながらの一汁一菜レシピとなります。
参考 ⇒ 一汁一菜レシピ
ひとまず何を食べればいいのか? その一例を先に挙げましたが
詳細な理由を、以下より解説していきます。
なぜ糖質制限が必要なのか?
なぜ糖質制限が必要になってくるのか?それを分かりやすくまとめたのが以下の症例です。
⇒ 白砂糖の害
この症例は白砂糖だけでなく、傾向として精製された食品全般に言えることです。
具体的には砂糖類を始め、精製塩、白パンやパスタ、うどん、ラーメン、ピザ、お菓子、そして白ご飯などの精白された食品が挙げられます。 一般的な炭水化物食の殆どがこれに当てはまってしまう為、糖質制限=「炭水化物絶ち」と誤って認識されることが多いですが、あくまでも除外対象は精製された食品に限ります。
糖質単体だと、体内のミネラル不足を招く
これらの精製食品は、消化⇒吸収を行う上で必要なミネラルを全て取り除かれていることが問題です。 ブドウ糖を燃焼してエネルギーを取り出す際、ビタミンB群やミネラルを必要としますが、糖質単体のみだと、なんと体内に蓄えられたミネラルを消耗してしまうのです。すると、こういった精製食品を食べれば食べるほど体内のビタミンやミネラルが不足し、 食べ過ぎてるのに栄養が足りない、なぜ?と、必要以上にカロリーを摂取しすぎる原因となります。
以上のことをケアする目的で、余分な糖質の吸収を抑える食物繊維や各ミネラルをバランスよく含んだ未精製の食材や発酵食品を中心に、少食を心がけることが糖質制限ダイエットの基本のやり方となります。
- 精製された食品を避ける(砂糖、小麦粉、白米など)
- エネルギーの持続性が高い食事を中心に(無駄のない一物全体食、発酵食品など)
白米よりも玄米、白パンよりも全粒パンやライ麦パン、パスタよりも全粒パスタというように、 未精製の状態、「一物全体食」に置き換えると良いでしょう。
GI値における指標とは、このことを意味して言っています。
⇒ GI値とは?
そして野菜。野菜は火入すると各種ミネラルが壊れる傾向にありますが、低温蒸しを用いるとミネラルの損失を抑え、栄養素の分解を促進して吸収効率を高めるなど、よりよい食べ方が可能になります。
⇒ 野菜が驚くほど美味しくなる低温蒸し
一般的な糖質制限(MEC食)の危険性
さて、糖質制限食については各所で言われてますが、現在の糖質制限において推奨されてるMEC食のような「高タンパク、高脂肪」の食べ方は。別の観点から見ると突っ込みどころ満載だったりします。【参考リンク】
⇒ 綺麗になれる酵素ダイエット食事法
⇒ 肉食ダイエットの危険性について
酵素ダイエットの視点で見ると、動物性食品を始めとした高タンパク、高脂質の食事は体内酵素の消費が激しく、さらに腸内で長く留まるために腐敗菌が増加します。すると体内に毒素が溜まりやすくなり、老化が早まったり便秘になったり、体臭が酷くなったりするのです。
糖質制限食の本来の目的は、長寿遺伝子を活性化させることに在ったはずですが、意図がズレて身体を消耗させては元も子もない。誤った方法を続けていると、数年先に大腸がんや高脂血症のリスクを倍増させますし、子供にもアレルギー反応や乾燥肌による湿疹、ニキビや吹き出物、落ち着きが無いなどの弊害を背負わせてしまいます。
そもそも消化吸収を遅らせるのは糖質だけで良い、ということを忘れないでください。
其れ以外の部分では、極力身体に負担を掛けない食べ方が大切です。タンパク質はもともとの分子量が大きく。腸内で分解するのに非常に負担がかかるものなので、予め吸収しやすいよう工夫してから摂取するのが望ましいのです。すると体内で消費される酵素を軽減でき、腸内細菌も適正なバランスを保ったままでいられます。
発酵食品を積極的に取り入れる
糖質制限におけるタンパク質の摂取において、その主たる工夫の一つは大豆を長期間発酵させた味噌の活用です。味噌汁を飲むことで、身体に必要なアミノ酸(発酵によりタンパク質が分解された状態で摂取できる)や、具材に含まれるビタミン、ミネラル類を効率よく取り入れることが出来、発酵微生物によって消化にかかる負担も殆ど少なくて済むようになります。
⇒ 味噌汁の作り方
⇒ 手作り味噌の作り方
また、身体が出来上がってない内から糖質を0にするのも危険です。
参考記事 ⇒ 乳酸菌発酵から糖質制限のメカニズムを理解する
突然糖質を0にしてしまうと、生命活動に必要なエネルギーとして身体の筋肉が消耗していきます。最低限の糖質は脳の活動に必要不可欠で、これは脂肪を燃焼させることでは得られません。緊急時には筋肉組織からブドウ糖に変換するしか無くなり、筋力低下を招いてしまうのです。全く糖質を摂らない選択は避け、まずはGI値の低い玄米などを中心に据え、徐々に身体を慣らしていくのが望ましいでしょう。
その際は只の玄米ご飯ではなく、小豆と炊き合わせて発酵させた酵素玄米を用いることで、血糖値の上昇が緩やかな持続性のあるエネルギーを取り入れることが出来ます。しかも発酵によって身体に必要なアミノ酸、ビタミンやミネラル等の理想的な栄養バランスを吸収しやすい状態で摂取でき、内臓への負担も殆ど掛からない。まさに糖質制限食に欠かせない工夫を、発酵という食文化に学ぶことが出来るのです。
実践方法 ⇒ 寝かせ玄米(酵素ご飯)の作り方
発酵が糖質制限の鍵となる
発酵食品を上の改善例に挙げましたが、最終的に糖質を0とした場合、人はどのようにしてケトン体をエネルギーに変えるのか? その鍵は、日光と発酵菌にあるのではないかと感じています。人は、自分の意志だけでケトン体をエネルギーに変えることは出来ません。 そこには、何らかの有用微生物や酵素の働きが必要になってくるからです。 糖質制限の最終地点である「サーチュイン遺伝子の活性化」や「ケトン体をエネルギーに変えて活動すること」を為すには、有用微生物によって体内を程よい発酵状態を整えることが必要不可欠ではないかと思うのです。
⇒ 乳酸菌醗酵で観る長寿遺伝子の覚醒
瓶の中の乳酸菌発酵を観察する中で、発酵の状態やいきさつを自分の体験と照らし合わせ、このような糖質制限ダイエットの見解を書くに至りました。既存の情報とは食い違う点も多々あるでしょうが、一つの視点として参考にしてくださればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます(' '*)